葬儀の基礎知識と準備

葬儀の挨拶状|文例と作成のポイント

葬儀の挨拶状 文例と作成のポイント
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宮坂
宮坂
葬儀の挨拶状は、故人を悼む気持ちを伝える大切なものです。しかし、「どのように書いたらよいか分からない」と悩む方も多いでしょう。

本記事では、葬儀の挨拶状の種類や基本的なマナー、さらに「会葬礼状の文例」、「家族葬の挨拶状の文例」、「香典返しの挨拶状の文例」など形式的な文面から親戚向けの堅苦しくないお礼状まで、幅広く対応できるポイントを押さえました。葬儀後の心遣いを正しく伝えるための挨拶状作成の参考にしてください。

葬儀での挨拶とお悔やみの言葉
葬儀での挨拶とお悔やみの言葉|メール・LINEや手紙の文例葬儀や告別式での挨拶やお悔やみの言葉の例文を紹介し、また、メールやLINE、手紙で伝える際の適切な言葉の選び方や注意点について解説しています。...
もくじ
  1. 葬儀の挨拶状の種類
  2. 葬儀の挨拶状のマナー
  3. 葬儀の挨拶状の文例
  4. 親戚に送る堅苦しくない葬儀のお礼状の例文
  5. まとめ

葬儀の挨拶状の種類

葬儀において、挨拶状は故人への敬意を示すと同時に、参列者やお世話になった方々への感謝を伝える重要な役割を担っています。挨拶状には様々な種類があり、それぞれのタイミングや目的に応じて使い分けることが必要です。

訃報連絡

訃報の連絡は、亡くなったことを知らせるとともに、お通夜や告別式の日程を伝えるための案内状です。急な知らせになるため、郵便よりも電話、FAX、メールなどの迅速な方法で行うのが一般的です。

特に、急な日程で葬儀が行われる場合は、できるだけ早めに連絡を取ることが重要です。訃報連絡には、故人の名前、亡くなった日、お通夜や告別式の日時・場所などの詳細を明確に記載します。 訃報連絡の文例

会葬礼状

会葬礼状

会葬礼状は、葬儀に参列してくださった方々への感謝を伝えるための挨拶状です。通常は、葬儀やお通夜の当日に参列者に手渡されることが多く、会葬御礼品や清めの塩と一緒に受付で配布されます。この礼状は、多くの人に同じ内容のものを渡すため、簡潔でシンプルな文面が好まれます。

近年では、葬儀会館が会葬礼状を用意してくれることが一般的で、遺族の負担を軽減する一助となっています。ただし、特別な配慮が必要な場合には、個別に対応することも考慮しましょう。 会葬礼状の文例

お悔やみ状へのお礼

お悔やみ状とは、通夜や告別式に参列できない方が、遺族に対して哀悼の意を表すために送る手紙です。これに対するお礼状も、葬儀後の挨拶状の一つです。

お悔やみ状を受け取った場合は、遺族側も早めに感謝の意を示す返事を送ることが望ましいです。特に、葬儀後1週間以内に送ると、相手に対して失礼がありません。 お悔やみ状へのお礼の文例

葬儀を知らせていない人への挨拶状

家族葬など、限られた参列者のみで行う葬儀の場合、葬儀を事前に知らせていなかった人に対して、後日報告する挨拶状を送ることがあります。この事後報告の挨拶状は、故人が亡くなったことのお知らせとともに、事前に連絡できなかったことに対するお詫びを含めるのが一般的です。

タイミングとしては、家族葬が終わって1~2週間後、または四十九日や納骨の後に送ることが多いです。あまり遅くならないように、早めの対応を心がけましょう。 葬儀を知らせていない人への挨拶状の文例

供花・供物へのお礼

供花や供物を送っていただいた方には、早めにお礼の挨拶状を送ることが重要です。特に供花のみをいただいた場合、葬儀後1週間以内に届いたことと感謝を伝える挨拶状を送るのが一般的です。

香典と一緒に供花や供物をいただいた場合は、忌明け後に送っても構いませんが、遅くならないように注意しましょう。 供花・供物へのお礼の文例

弔辞・弔電へのお礼

葬儀に参列できなかった方からの弔電や、葬儀で弔辞を述べていただいた方に対しても、お礼状を送ることが大切です。弔電に対するお礼は、弔電をいただいたことへの感謝を述べ、弔辞をいただいた方には、弔辞と弔問の両方に対するお礼を記載します。 弔辞・弔電へのお礼の文例

忌明けの挨拶状

忌明けの挨拶状は、仏教の四十九日法要や神道の五十日祭を終えたタイミングで、葬儀への参列や香典をいただいた方々に送る挨拶状です。忌明けは、故人の魂が浄化され、現世からの別れを告げる大切な節目とされています。

キリスト教では忌明けの概念はありませんが、日本の風習に倣い、30日目や1か月後に追悼ミサや記念式を行った後にお礼をすることが一般的です。 忌明けの挨拶状の文例

香典返しの挨拶状

香典返しの挨拶状は、香典をいただいた方に対して感謝の気持ちを伝えるとともに、香典返しの品を送る際に添えるものです。通常、忌明けのタイミングで送ることが多いですが、最近では葬儀当日に香典返しを行う「当日返し」も増えています。その場合でも、高額な香典をいただいた際には別途挨拶状を送るとよいでしょう。 香典返しの挨拶状の文例

喪中はがき

喪中はがき(年賀欠礼状)は、新年の挨拶を控える旨を事前に知らせるための挨拶状です。親しい人が亡くなった場合、喪中となり、一般的にお祝い事を避ける風習があるため、年末までに送ることが求められます。

喪中はがきは、相手が年賀状の準備を始める11月から12月初旬の間に送るのが理想です。 喪中はがきの文例

 

葬儀の挨拶状は、参列者やお世話になった方々への感謝を伝える大切な手段です。葬儀前後のタイミングに合わせた適切な対応を心がけ、迅速かつ丁寧にお礼の気持ちを表しましょう。これにより、故人への敬意と遺族の感謝の気持ちがしっかりと伝わり、良好な関係を保つことができるようになります。

葬儀の挨拶状のマナー

葬儀の挨拶状のマナー

葬儀の挨拶状は、故人への敬意を示すとともに、参列者や故人と縁のあった方々に感謝の気持ちを伝える大切な役割を果たしています。この挨拶状には、通常の手紙やビジネス文書とは異なる独特のマナーが存在し、適切な形式で作成することが求められます。

以下は、挨拶状における一般的なマナーや注意すべきポイントです。

時候の挨拶を省略する

通常の手紙では「初秋の候」や「新緑の季節」といった時候の挨拶から始まりますが、葬儀の挨拶状ではこのような季節の挨拶を省略します。すぐに本題に入り、参列してくださった方々やお世話になった方々に感謝の気持ちを伝えることが重要です。

また、相手方の近況を尋ねるような言葉も使わないようにしましょう。葬儀の挨拶状は、簡潔かつ丁寧に感謝の意を伝えることが優先されるため、余計な情報を加えずに本題に集中することが大切です。

句読点や段落落としを使わない

葬儀の挨拶状では、「、」や「。」といった句読点を使用しないのがマナーです。句読点の代わりにスペースや改行を使って文章を区切り、読みやすく工夫します。

また、段落の最初に1文字分を空ける「段落落とし」も使用しません。これは、日本の伝統的な儀礼文書において、句読点を使わないことで文章がスムーズに読まれるようにするという考え方に基づいています。

句読点を使わない理由としては、古来の日本語には句読点が存在せず、格式の高い文章ではその名残を残すため、また句読点が文章を区切ることから「縁を切る」といった縁起の悪さを連想させるためとされています。

縦書きで書く

葬儀の挨拶状は基本的に縦書きで作成します。かつては筆で手書きするのが一般的でしたが、現在ではパソコンや印刷による方法が普及しています。それでも、形式を重んじる場面であるため、縦書きを守ることが推奨されます。横書きは現代的な形式ですが、葬儀における挨拶状では伝統的な縦書きの方が一般的です。

薄墨で書く

葬儀に関連する文書や挨拶状は、薄墨で書くのがマナーとされています。薄これは「悲しみの涙で墨が薄まる」「突然の不幸で墨をする時間がなかった」といった象徴的な意味が込められており、故人への深い哀悼の意を表しています。

ただし、四十九日以降や忌明けの挨拶状では、薄墨を使用せず、通常の黒字で記載することもあります。これは、「悲しみが癒え、故人の思い出を受け入れて生活している」という気持ちを表現するためです。

葬儀特有の表現を使用する

葬儀の挨拶状には、独自の表現が使われます。例えば、故人の名前には「○○儀」といった形式で「儀」という言葉を付けます。これは「○○に関わる事柄」という意味を持ち、故人の尊厳を保ちながら表現する方法です。

また、仏教式では「永眠」や「成仏」、キリスト教式では「召天」や「帰天」など、宗教ごとに適切な言葉を選ぶ必要があります。

特に宗教に関する表現には注意が必要です。例えば、神式では「永眠」という言葉は使わず、「帰幽」という言葉が用いられます。これらの宗教ごとの違いを理解し、適切な表現を選ぶことが重要です。

忌み言葉・重ね言葉を避ける

葬儀の場では、忌み言葉や重ね言葉を避けるのがマナーです。忌み言葉とは、不幸や死を連想させる言葉であり、例えば「死ぬ」「消える」「浮かばれない」といった表現がこれに該当します。

また、重ね言葉とは「たびたび」「重ね重ね」といった、不幸が重なることを連想させる表現です。これらの言葉は、参列者や遺族に不快感を与えないように、避けるようにしましょう。

挨拶状は1枚に収める

葬儀の挨拶状は、1枚の用紙に収めるのが理想的です。これは、重ねた文章が不幸が重なることを連想させるためです。また、文章の長さが感謝の気持ちを超えて冗長にならないよう、簡潔にまとめることが求められます。

宗教ごとの言葉の違いに注意する

各宗教によって、死や弔いに対する考え方や表現が異なるため、挨拶状を作成する際には、故人の宗教に合った適切な表現を使うことが重要です。

例えば、仏教では「冥福」や「成仏」という言葉が使われますが、神式やキリスト教ではこれらの表現を避け、「帰幽」や「召天」といった言葉を使います。葬儀の形式に合わせて、適切な表現を選ぶようにしましょう。

「逝去」の使い方に注意する

「逝去」という言葉は、他人の死を尊敬して表す際に使われる言葉です。そのため、遺族が故人を指して「逝去」という言葉を使うのは適切ではありません。最近ではこの言葉を用いる例も増えていますが、伝統的なマナーを守るならば避けた方が良いでしょう。

 

葬儀の挨拶状は、故人への敬意と感謝の気持ちを丁寧に表現するための重要な文書です。そのため、句読点や忌み言葉を避け、宗教や文化に配慮した表現を使うことが求められます。

また、形式に則り、薄墨で縦書きに書くことで、深い哀悼の意を表すことができます。葬儀の挨拶状は、形式を重んじながらも心を込めて作成することで、故人への思いと参列者への感謝を丁寧に伝えることができます。

葬儀の挨拶状の文例

訃報連絡の文例

メールで訃報を伝える場合の文例

件名:母○○ 死去のお知らせ
本文:
突然のご連絡失礼いたします

○○の長男 ○○です

かねてより病気療養中のところ
令和○○年○○月○○日○○時○○分 ○○歳にて永眠いたしました

ここに生前のご厚誼に深く感謝し、謹んでお知らせいたします。 通夜ならびに葬儀式告別式は下記の日程で仏式にて執り行います

通夜:○月○日(月)○時〜○時
葬儀告別式 令和○年○月○日(火) 午後○○時より○○時まで
告別所 ○○斎場(○○市○○町○○―○○、電話番号〇〇(〇〇〇〇)〇〇〇〇)
令和○年○月○日
喪主 〇〇〇〇(長男) 連絡先: 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

家族葬の挨拶状の文例

件名:父 ○○の訃報について

〇〇様

突然のご連絡で失礼いたします 私の父 ○○が○月○日に○○歳で永眠いたしました
お世話になった皆様へのご報告が遅れましたことをお詫び申し上げます
通夜および葬儀は家族と親しい者のみで 近親者のみにて執り行いました

なお、香典や供花につきましては辞退させていただきますので ご理解いただけますと幸いです
父が皆様に支えていただきながら生前を過ごせたことを 改めて感謝申し上げます

今後ともよろしくお願い申し上げます

令和○年○月○日
喪主 〇〇〇〇(長男) 連絡先: 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

件名:父 ○○の訃報について

この度 私の父 ○○が○月○日に永眠いたしましたので ここにお知らせ申し上げます
通夜と葬儀は家族のみで執り行い 香典や供花は辞退させていただきました
ご厚誼を賜りましたことを 家族一同心より感謝いたしております

何卒今後ともよろしくお願い申し上げます

令和○年○月○日
喪主 〇〇〇〇(長男) 連絡先: 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

電話で訃報を伝える場合の文例

電話で訃報を知らせる際は、あらかじめ伝える内容をメモに書き出し、手元に置いておくと安心です。

【親族への訃報連絡】

「○○(父親の名前)の長男、△△です。実は、今朝方、父が永眠いたしました。これまでのご支援に心より感謝しております。取り急ぎご報告のためにご連絡させていただきました。通夜や葬儀の日時と場所は、決まり次第改めてご連絡いたします。父の遺体は現在、○○斎場に安置されております。ご対面いただける場合は、私の携帯までご連絡ください。電話番号は〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇です。」

【故人の友人・知人への訃報連絡】

「突然のお電話、失礼いたします。私、○○の長男の△△と申します。実は、父○○が○月○日に亡くなりました。生前、父が大変お世話になったこと、家族一同心より感謝しております。通夜は○月○日○時から、告別式は翌日の○月○日○時から、○○斎場にて執り行います。宗教形式は○○式です。喪主は私が務めますので、何かございましたら、私の携帯までご連絡いただければ幸いです。電話番号は〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇です。」

この例文を参考に、故人との関係性や状況に合わせて内容を調整してください。

会葬礼状の文例

会葬礼状は、葬儀に参列していただいた方々への感謝の気持ちを伝える挨拶状です。葬儀後できるだけ早く、遅くとも一週間以内に送るのが一般的です。

会葬礼状の例文は以下の通りです。

拝啓

この度は 父○○(故人名)の葬儀に際し ご多忙の中、ご参列いただき 誠にありがとうございました。
皆様からの温かいお言葉や心温まるお供えに、心から感謝申し上げます
父は 生前 皆様に大変お世話になりました
皆様の温かいお気持ちに支えられ 無事葬儀を終えることができました
心より御礼申し上げますとともに 今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます

敬具

故 ○○儀 告別式に際しましては お忙しい中ご会葬いただき 誠にありがとうございました
また ご丁重なるご弔慰を賜り 心より感謝申し上げます
早速拝眉の上 ご挨拶申し上げるべきところ 略儀ながら書中にて御礼申し上げます
令和〇年〇月〇日
喪主 ○○
外親族一同

謹啓
亡父 ○○儀 葬儀に際し ご多用中にもかかわらず ご会葬賜り 誠にありがとうございました
ご丁重なるご厚志を賜り 厚く御礼申し上げます
本来ならば拝眉の上 ご挨拶申し上げるべきところ 略儀ながら 書中にて御礼申し上げます 謹白
令和〇年〇月〇日
喪主 ○○
外親族一同

  • 故人の名前は「亡○○ ○○儀」と書くか、
    「亡○○ 故○○儀」と書く場合の2種類あり、どちらを使用しても構わない
  • 拝啓・敬具は、両方入れるかあるいは両方無しのどちらかにする
  • 原則として句読点を使用しない

この例文を参考に、故人との関係性や状況に合わせて内容を調整してください。

お悔やみ状へのお礼の文例

お悔やみ状をいただいた方に対して、お礼の気持ちを伝える挨拶状です。お悔やみ状へのお礼状は、お悔やみ状を受け取ってからできるだけ早く、遅くとも一週間以内に送るのが一般的です。手紙で伝える場合は、丁寧な言葉遣いを心がけ、故人への哀悼の意を表す言葉を入れるようにしましょう。

お悔やみ状へのお礼状の例文は以下の通りです。

一般的な文例

このたびは 亡母 ○○ の永眠に際し ご丁寧なお悔やみのお手紙とご芳志を賜り、厚く御礼申し上げます
○○様のお心遣いに支えられ 家族一同無事に葬儀を執り行うことができました
亡母も○○様との思い出を大切にしており きっと感謝していることと存じます
今後とも変わらぬご厚誼をお願い申し上げ まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます
令和〇年〇月〇日
□□ □□

父の友人宛ての文例

拝復
このたびは 亡父 ○○○○ の永眠に際し 温かいお悔やみのお手紙とご芳志を賜り 厚く御礼申し上げます
父は ○○ 様との思い出を大切にしており 何度も ○○ 様のことを語っておりました
入院中も お見舞いにお越しいただいたことを大変喜んでおり 懐かしい話に花が咲きました
父に代わり 心より御礼申し上げますとともに 今後とも変わらぬご交誼をお願い申し上げます
略儀ながら、まずは書中をもって御礼申し上げます
敬具

令和〇年〇月〇日
○○

このたびは 父 ○○○○ の永眠に際し、ご丁重なお悔やみのお言葉とご厚志を賜り 誠にありがとうございました
〇〇様には生前 旅行や趣味の集まりなどに父を誘っていただき 父もいつもその予定を楽しみにしておりました
今でも旅行の計画を立てて 楽しそうにしていた父の姿が浮かびます
父に代わりまして 生前のご厚情に深く感謝申し上げ 今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます
略儀ながら まずは書中をもって御礼申し上げます
敬具

令和〇年〇月〇日
○○

妻の友人・知人宛ての文例

拝啓
このたびは 妻 〇〇 の永眠に際し ご丁重なるお悔やみのお手紙とご厚志を賜り 心より御礼申し上げます
長く入院生活を送っていた妻も あなた様との思い出を語るたびに 笑顔を見せておりました
あなた様の温かい励ましの言葉に支えられ、私も妻の最期を見守ることができました
妻に代わりまして 心からの感謝を申し上げますとともに 今後とも変わらぬご交誼をお願い申し上げます
略儀ながら、まずは書中をもって御礼申し上げます
敬具

令和〇年〇月〇日
○○

謹啓
このたび 亡き妻 〇〇 の永眠に際し ご丁重なお悔やみのお手紙と過分なるご芳志を賜り 誠にありがとうございました
深い悲しみの中 あなた様のお心遣いに支えられ 私も少しずつ気持ちを落ち着かせております
妻も きっとあなた様の温かいお気持ちに感謝し 心安らかに旅立っていったものと存じます
本来ならば拝眉の上 お礼を申し上げるべきところ 略儀ながら書中にて失礼いたします
今後とも変わらぬご交誼をお願い申し上げます
敬具

令和〇年〇月〇日
○○

友人宛ての文例

拝啓
このたびは 父 〇〇 の永眠に際し お心のこもったお悔やみとお供物をいただき、誠にありがとうございました
父の死は覚悟していたものの やはり別れは辛く 深い悲しみに包まれています
しかし あなた様の励ましのお言葉に支えられ 少しずつ前を向いていこうと思います
いつも私を気にかけてくれて本当に感謝しています
また近々お会いして お礼を直接お伝えできればと思います
まずは書中にてお礼申し上げます
敬具

令和〇年〇月〇日
○○

拝復
このたび 母 〇〇 の永眠に際しまして 温かいお悔やみとご厚志を賜り 誠にありがとうございました
母が入院してからの数ヶ月は本当にあっという間で ようやく少し落ち着いてきましたが 今でもふと母のことを思い出し涙する日々です
あなた様の励ましに感謝し 母のためにも少しずつ立ち直っていこうと心を新たにしております
近いうちにまたお会いし ゆっくりお話しできればと思っております
まずは書面にてお礼申し上げます
かしこ

令和〇年〇月〇日
○○

この例文を参考に、故人との関係性や状況に合わせて内容を調整してください。

葬儀を知らせていない人への挨拶状の文例

謹啓
このたび 私の父〇〇〇〇が令和〇年〇月〇日に永眠いたしましたことを謹んでお知らせいたします
故人の遺志により 葬儀は家族親族のみで執り行い 静かに見送らせていただきました。
また ご厚意によるご弔意(ご弔電・お香典・お花)につきましては 誠に恐縮ではございますが 故人の生前の希望により辞退させていただきます
事後のご通知となりましたことを何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます
謹白

令和〇年〇月〇日
住所
喪主〇〇〇〇

供花・供物へのお礼の文例

供花・供物をいただいた方への感謝の気持ちを伝える挨拶状です。供花・供物へのお礼状は、葬儀後できるだけ早く、遅くとも一週間以内に送るのが一般的です。手紙で伝える場合は、丁寧な言葉遣いを心がけ、故人への哀悼の意を表す言葉を入れるようにしましょう。

供花・供物へのお礼状の例文は以下の通りです。

拝啓

この度は 父○○(故人名)の葬儀に際し 心温まるお供えをいただき、誠にありがとうございました
皆様からの温かいお気持ちに、心から感謝申し上げます
父は 生前 皆様に大変お世話になりました
皆様の温かいお気持ちに支えられ、少しばかり気持ちが落ち着きました
本来であれば直接お伺いしてご挨拶申し上げるべきでございますが 略儀ながら書中をもって御礼のご挨拶申し上げます

敬具

令和〇年〇月〇日
住所
喪主〇〇〇〇

弔辞・弔電へのお礼の文例

一般的な文例

拝啓
このたびは 故○○○○の葬儀に際しまして 丁重なるご弔辞を賜り 誠にありがとうございました
お忙しい中にもかかわらず 温かいお言葉をお送りいただきましたこと 亡き父もさぞかし喜んでいることと存じます
ご厚情に深く感謝申し上げますとともに 今後とも変わらぬご厚誼をお願い申し上げます
本来であれば お伺いして直接お礼を申し上げるべきところですが まずは書中をもちまして御礼申し上げます
敬具

令和○年○月○日
住所
喪主○○○○

拝啓
このたび 父○○○○の葬儀に際しまして ご丁重なる弔電を賜り 誠にありがとうございました
温かいお言葉に励まされ 無事に葬儀を執り行うことができましたこと 心より感謝申し上げます
故人になりかわり 生前賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに、今後ともご厚誼を賜りますようお願い申し上げます
略儀ながら まずは書中にて御礼申し上げます
敬具

令和○年○月○日
住所
喪主○○○○

友人宛ての文例

謹啓
このたびは 亡き父○○○○の葬儀に際し 心のこもった弔電をお送りいただき、誠にありがとうございました
おかげさまで 葬儀も滞りなく終えることができました
あなたの温かいお言葉に 家族一同大変励まされましたこと、深く感謝申し上げます
略儀ながら まずは書中にてお礼のご挨拶を申し上げます
謹白

令和○年○月○日
住所
喪主○○○○

忌明けの挨拶状の文例

仏式の場合の文例

【仏式(戒名あり)】

拝啓
先般、亡父〇〇〇〇儀の葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらずご懇篤なるご弔慰ならびにご厚志を賜り 誠にありがとうございました
おかげをもちまして 本日「〇〇〇〇」の四十九日法要を滞りなく相済ませ、無事に忌明けを迎えることができました
つきましては 供養の印として心ばかりの品をお届けいたしましたので、ご笑納いただければ幸いです
本来であればお伺いしてお礼申し上げるべきところ まずは書中をもちまして御礼とご挨拶を申し上げます
敬具

令和○年○月○日
住所
喪主〇〇〇〇

【仏式(戒名なし)】

拝啓
このたび 亡父〇〇〇〇儀の葬儀に際し ご多用中にもかかわらずご厚志を賜り、誠にありがとうございました
おかげさまをもちまして ○月○日に七七日忌明けの法要を無事に執り行うことができました
つきましては 供養の印として心ばかりの品をお送りいたしましたので どうかご受納いただければ幸いです
略儀ではございますが まずは書中にて御礼とご挨拶を申し上げます
敬具

令和○年○月○日
住所
喪主〇〇〇〇

神式の場合の文例

拝啓
先般 亡父〇〇〇〇儀の帰幽に際しましては ご懇篤なるご弔意ならびにご玉串料を賜り 誠にありがとうございました
おかげをもちまして 本日無事に五十日祭を執り行うことができました
つきましては 心ばかりではありますが偲草のしるしとして品をお送りいたしましたので 何卒お納めくださいますようお願い申し上げます
略儀ながら 書中をもちましてご挨拶とさせていただきます
謹白

令和○年○月○日
住所
喪主〇〇〇〇

謹啓
このたびは 亡祖父〇〇〇〇儀の帰幽に際し ご厚志を賜り厚く御礼申し上げます
おかげさまで ○月○日に五十日祭を無事に執り行うことができました
つきましては 偲草のしるしとして心ばかりの品をお届けいたしますので ご受納賜りますようお願い申し上げます
本来であれば 拝眉の上お礼を申し上げるべきところ まずは書中にて御礼申し上げます
謹白

令和○年○月○日
住所
喪主〇〇〇〇

キリスト教式(プロテスタント)の場合の文例

キリスト教式の忌明けの挨拶状作成において、いくつかの重要な注意点があります。まず、キリスト教では死は忌まわしいものとされていないため、仏教での「忌中」や「忌明け」という概念は存在しません。

プロテスタントの場合は「召天」という言葉を使用し、死は神に召されるものとされます。そのため、挨拶状の中で「召天」という言葉を用い、感謝の気持ちを伝えましょう。

拝啓
先般亡父〇〇〇〇儀の召天に際しご多用中にもかかわらずご懇篤なるご弔慰を賜り心より御礼申し上げます
おかげさまで○月○日に無事に召天記念会を執り行うことができました
つきましては感謝の意を込めて心ばかりの品をお送りいたしますのでどうかご受納くださいますようお願い申し上げます
略儀ながらまずは書中をもって御礼とご挨拶を申し上げます
敬具

令和○年○月○日
住所
喪主〇〇〇〇

キリスト教式(カトリック)の場合の文例

カトリックの場合は死を「帰天」と表現します。したがって、挨拶状には「帰天」という言葉を用いることが大切です。

拝啓
先般亡父〇〇〇〇儀の帰天に際しご鄭重なるご芳志を賜り心より厚く御礼申し上げます
おかげさまで○月○日に追悼ミサを滞りなく相済ませることができました
つきましては謝意のしるしとして心ばかりの品をお送りいたしますのでどうかご受納くださいますようお願い申し上げます
略儀ながらまずは書中をもちまして御礼とご挨拶を申し上げます
敬具

令和○年○月○日
住所
喪主〇〇〇〇

香典返しの挨拶状の文例

一般的な文例

謹啓
先日の父〇〇〇〇儀葬儀に際しましてはご鄭重なるご芳志を賜り厚く御礼申し上げます
おかげさまで本日四十九日の法要を滞りなく相済ませることができました
生前に賜りましたご厚情に改めて深く感謝申し上げます
つきましては心ばかりの品を供養のしるしとしてお送りいたしますので何卒ご受納くださいますようお願い申し上げます
まずは略儀ながら書中をもってご挨拶とさせていただきます
謹白

令和○年○月○日
喪主〇〇〇〇

拝啓
先般父〇〇〇〇儀の永眠に際しましてご丁寧なお心遣いを賜り誠にありがとうございました
おかげさまで無事に四十九日の法要を終えることができました
故人生前中のひとかたならぬご厚誼に対し心より感謝申し上げます
つきましては供養のしるしとして心ばかりの品をお送りいたしますのでご笑納いただければ幸いです
本来であれば直接ご挨拶申し上げるべきところ略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます
敬具

令和○年○月○日
喪主〇〇〇〇

親しい方への文例

拝啓
先般父〇〇〇〇が永眠いたしました際には温かいお手紙とお香典をいただき誠にありがとうございました
おかげさまで四十九日の法要を無事に終えることができました
父も皆様に見送られながら安らかに眠っていることと思います
心ばかりの品を供養のしるしとしてお送りいたしますのでどうかご受納くださいますようお願い申し上げます
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます
敬具

令和○年○月○日
喪主〇〇〇〇

神式の場合の文例

謹啓
先般父〇〇〇〇帰幽の際にはご丁寧なご弔詞をいただきかつまたご芳志を賜りまして誠に有難く厚く御礼申し上げます
本日五十日祭を営みましたので謝意を表したく心ばかりの品をお届け申し上げました
どうぞお納めくださいますようお願い申し上げます
書面にて失礼ではございますがお礼かたがたご挨拶申し上げます
敬具

令和○年○月○日
施主〇〇〇〇

キリスト教式(プロテスタント)の場合の文例

謹啓
先般父〇〇〇〇召天の際にはご懇篤なるご弔詞をいただきかつまたご鄭重なるご芳志を賜り誠にありがたく厚く御礼申し上げます
本日諸式滞りなく相済ませました
霊前にお寄せいただきましたご芳志に対し謝意を表したく心ばかりの品をお届け申し上げました
ご受納くださいますようお願い申し上げます
まずは略儀ながら書中をもって謹んでご挨拶申し上げます
敬具

令和○年○月○日
施主〇〇〇〇

キリスト教式(カトリック)の場合の文例

謹啓
先般は亡父〇〇〇〇帰天に際し丁寧なお心遣いを賜りまして篤く御礼申し上げます
おかげさまで追悼ミサも滞りなく相営むことができました
つきましては心ばかりの品をお届けいたしますのでご受納いただけますよう何卒お願い申し上げます
本来であれば直接お目にかかってお礼を申し上げるべきところ失礼ながら書中にてご挨拶とさせていただきます
敬具

令和○年○月○日
施主〇〇〇〇

喪中はがきの文例

喪中はがき

喪中はがきは、できれば11月中、遅くとも12月初旬までには送るようにしましょう。

喪中につき年末年始のご挨拶を失礼させていただきます
本年○○月に父○○が享年○○歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に故人になりかわり深謝いたします
明年も変わらぬご厚誼のほどよろしくお願い申し上げます
令和○○年○○月

祖父○○が本年○月に○○歳にて永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情を深く感謝申し上げます
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
寒さ厳しき折一層のご自愛をお祈り申し上げます
令和○○年○○月

親戚に送る堅苦しくない葬儀のお礼状の例文

ここからは、親戚に送る堅苦しくないお礼状の文例をご紹介します。「定型文は避けたいけれど、どう書けばいいかわからない」「失礼にならず、かしこまりすぎない文章を知りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

拝啓
この度父○○の葬儀に際し ご多忙の中ご会葬いただき誠にありがとうございました
父は音楽が大好きで 皆様と一緒に演奏会に行くことを何よりも楽しみにしておりました
闘病中も「またコンサートに行きたい」と言っていた父ですが 叶わずに旅立ちました
しかし皆様の温かい思い出のおかげで父は最後まで音楽の話を楽しんでおりました
四十九日の法要も無事に終えることができましたので ささやかではありますが心ばかりの品をお送りいたします
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます
略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます

敬具
令和〇年〇月〇日
喪主 ○○

拝啓
この度 父○○の召天に際しまして ご会葬とご厚志を賜り誠にありがとうございました
父は生前釣りが大好きで 釣り仲間と一緒に過ごす時間をとても楽しんでいました
入院後も「また釣りに行きたい」と言い続けており 皆様との思い出が父にとって大切な宝物だったようです
残念ながら父の夢は叶いませんでしたが 皆様のお心遣いのおかげで父は最期まで笑顔で過ごすことができました
ささやかですが心ばかりの品をお送りいたしますのでお受け取りください
略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます

敬具
令和〇年〇月〇日
喪主 ○○

拝啓
この度 母○○の葬儀に際しご会葬いただき 心から感謝申し上げます
母はガーデニングが大好きで 生前は庭でたくさんの花を育てておりました
入院中も「また庭で花を植えたい」と言っていましたが 残念ながら叶いませんでした
それでも皆様の温かいお心遣いのおかげで 母は最期まで笑顔で過ごすことができました
おかげさまで四十九日の法要も無事に済ませることができました
ささやかですが心ばかりの品をお送りいたしますのでどうかお納めください
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます
略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます

敬具
令和〇年〇月〇日
喪主 ○○

 

まとめ

この記事では、葬儀の挨拶状の種類、マナー、例文を紹介しました。葬儀の挨拶状は、故人への敬意と遺族への思いやりを込めて作成する重要なものです。

挨拶状を作成する際には、故人との関係性や状況に合わせて、適切な言葉を選び、丁寧に作成することが大切です。故人への感謝の気持ちと、遺族への励ましの気持ちを込めて、心を込めて作成しましょう。