葬儀の基礎知識と準備

一日葬の費用とその流れ、メリット・デメリットを徹底解説

一日葬の費用とその流れ、メリット・デメリットを徹底解説
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宮坂
宮坂
一日葬とは、一般的な葬儀となにが違うのか?一日葬でもデメリットはないのか戸惑ってしまう方も多いのではないでしょか。

一日葬は近年増加している新しい葬儀形式です。本記事では一日葬の費用や流れ、メリット・デメリットについて詳しく解説します。あらかじめ十分な情報を知っておくことで、納得のいく選択ができるでしょう。

一日葬とは?

一日葬とは、通夜を行わず、葬儀・告別式・火葬を1日で済ませる形式の葬儀です。通常の葬儀では、1日目に通夜、2日目に葬儀・告別式・火葬を行いますが、一日葬では通夜を省略し、葬儀から火葬までを1日で執り行います。これにより、葬儀にかかる時間が短縮されるため、参加者のスケジュール調整も容易になり、全体の流れもスムーズになります。

ただし、火葬は故人が亡くなったあと24時間経過してから行うよう法律で定められています。そのため、亡くなった翌日に葬儀・告別式という流れになりますので、一日葬でも最短2日で火葬することになります。

一日葬は、現代の多忙な生活スタイルや高齢化社会のニーズに応じた新しい葬儀形式として、多くの人々に選ばれつつあります。

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一日葬の特徴

一日葬とは?

一日葬の特徴として、親族や参列者への負担が軽減される点が挙げられます。特に、親族が高齢である場合や遠方からの参列者がいる場合、一日葬の方が負担が少なくて済みます。これにより、喪主や遺族も短期間で葬儀を終えられるため、精神的・肉体的な負担が軽減されますが、注意点もあります。

一日葬は、従来の複数日にわたる葬儀に比べて、時間的な制約が大きいため、故人との別れをゆっくりと過ごす時間や、参列者の都合などを考慮する必要があります。

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一日葬の費用

一日葬の費用相場はいくら?

一日葬の費用は、地域や葬儀社、葬儀の規模によって異なりますが、一般的には葬儀会社に支払う費用は、約30万円〜50万円代が相場です。

ただし、葬儀社の規模や式場の規模、料理の内容、使用する棺などによって費用は大きく変わります。 近年では、低価格な一日葬プランを提供する葬儀社も増えています。

別途、宗教者に支払うお布施は10万円から30万円ほどで、戒名の有無や戒名の位によって金額が変わります。

一日葬でかかる費用の内訳

葬儀費用には、式場使用料、祭壇費用、棺代、骨壷代、遺影写真代、料理代、飲み物代、返礼品代、寺院への費用、葬儀社の手数料などが含まれます。

葬儀基本料金

一日葬の基本プランには、霊柩車の手配や遺体の搬送、安置、葬儀の運営、遺影写真の作成、司会進行などが含まれます。一般的には10万円〜30万円程度です。

式場使用料

式場を使用するための費用です。公営の斎場や民営の葬儀会場、宗教施設などによって異なります。5万円〜15万円程度が相場です。

祭壇や装飾費用

葬儀会場を飾る祭壇や花などの装飾にかかる費用です。簡素なものであれば5万円以下ですが、豪華にする場合は10万円以上かかることもあります。

棺や骨壺の費用

棺や骨壺の種類によって価格が異なります。棺は2万円〜10万円、骨壺は数千円〜2万円程度です。

火葬料

火葬にかかる費用で、公営の火葬場を利用する場合、1万円〜5万円程度です。地域によっては無料のところもあります。民間の火葬場は料金が高めでも、公営よりサービス内容が充実している傾向にあります。

火葬料は葬儀社のセットプランに含まれていないケースがほとんどです。

飲食費用

精進落としや、参列者への軽食・飲み物の費用です。参列者の人数や食事の内容によって変動しますが、1人当たり3,000円〜5,000円程度が一般的です。

追加費用の可能性

式場の選定や飲食の内容により、追加費用が発生する場合もあります。 例えば、高級な式場を選んだり、豪華な料理を用意したりすると、追加費用が発生します。 また、故人の希望や遺族の意向によって、追加費用が発生する場合もあります。

一日葬の流れ

一日葬流れ

一日目:逝去

ご逝去後、医師から死亡診断書を受け取り、葬儀社に連絡し、ご遺体の搬送や安置場所の手配を行います。その後、葬儀社がお迎えに来て、ご安置場所まで搬送します。

死亡診断書の受け取り

故人が病院で亡くなった場合は、担当の医師から死亡診断書を受け取ります。自宅で亡くなった場合は、かかりつけ医に依頼して作成してもらいます。

遺体の安置

葬儀会社に連絡し、遺体を搬送してもらいます。法律により、逝去から24時間以内に火葬を行うことができないため、その間、遺体は自宅や斎場、葬儀会社の安置室などに安置します。

葬儀の打ち合わせ

葬儀会社と葬儀の詳細を打ち合わせます。会場や喪主、参列者の数、葬儀の内容、費用などを確認し、手配します。葬儀会社によっては、死亡診断書の提出や火葬許可証の取得を代行してくれるところもあります。

参列者への連絡

葬儀の日程や場所を親族や故人と関係の深い人に伝えます。この際、一日葬であるため通夜が行われないことも併せて伝えます。

葬儀社は、ご遺体の搬送、安置、保冷処理などを行い、ご遺族の負担を軽減します。

二日目:葬儀・告別式

一日葬出棺

納棺、葬儀、告別式、火葬、収骨の流れを一日で行います。 午前中に納棺式を行い、午後から葬儀・告別式、火葬、収骨という流れが一般的です。

納棺

当日に遺体を棺に納める納棺の儀式を行います。死装束を着せたり、遺体を清めたりする作業があります。最近では、これらの作業を葬儀会社や専門の納棺師に任せることが多いです。

葬儀・告別式

決められた時間に葬儀を開始します。葬儀は故人や遺族の宗教・宗派に従って行われ、告別式では参列者が順に焼香をして故人と最後のお別れをします。

出棺

葬儀・告別式が終わったら、棺を霊柩車に乗せて火葬場に向かいます。遺族の代表が霊柩車に同乗し、他の参列者はタクシーやマイクロバス、自家用車などで火葬場に移動します。

火葬・骨上げ

火葬場に到着すると、納めの式を行います。僧侶による読経や参列者による焼香を行った後、棺を火葬炉に入れます。火葬が終わった後、遺骨を骨壺に納める「骨上げ」を行います。

精進落とし

地域や参列者の数により、精進落としの食事を設けることもあります。この席で故人を偲び、参列者とともに食事をします。

初七日法要

近年では葬儀・告別式と同日に初七日法要を行うことが増えています。一日葬でも、希望があれば同日に初七日法要を執り行うことができます。

以上が一日葬の一般的な流れです。

一日葬のメリット

一日葬は、通夜を行わずに葬儀・告別式・火葬を一日で済ませる形態の葬儀です。この形式にはさまざまなメリットがあります。

1. 葬儀費用を抑えられる

一日葬では、葬儀費用を大幅に抑えることができます。具体的には以下の点が挙げられます。

  • 通夜ぶるまいの費用が不要: 通夜がないため、通夜ぶるまいのコストがかかりません。
  • 返礼品の削減:通夜に訪れる方に対する返礼品が不要となり、その分の費用を節約できます。
  • 精進落としの省略:告別式後の精進落としを行わない場合、接待飲食費をさらに抑えることが可能です。
一日葬の場合でも、会場使用料が二日分かかることがあります。また、返礼品費や火葬料は葬儀の日数に関係なく一定です。そのため、費用が単純に半分になるわけではありません。

2. 参列者と遺族の負担軽減

一日葬は、連続した葬儀日程がないため、参列者や遺族の体力的・精神的に負担が少ないです。

  • 高齢者に優しい:一日で済むため、高齢の親族にとって肉体的な負担が少なくなります。
  • 精神的負担の軽減:通夜と葬儀・告別式の2日間にわたる参列者対応の負担がなくなり、遺族の精神的な負担も軽減されます。
  • 喪主の負担軽減:葬儀全般を取り仕切る喪主の負担も少なくなります。

3. 故人との時間を大切にできる

一日葬では、遺族が故人との最後の時間をゆっくり過ごすことができます。

  • 訪問者対応の軽減:通夜がないため、夜遅くまで訪れる方への対応が不要となり、遺族は静かに故人との時間を過ごせます。
  • 前日の静かな時間:葬儀の前日は家族が静かに故人と過ごせるため、心の整理がしやすくなります。

4. 遠方からの参列者に優しい

遠方からの親族の負担軽減

遠方から来る親族の宿泊手配が不要になり、負担が減ります。特に、高齢者や体の不自由な方の場合は、長距離移動や宿泊は大きな負担となるため、一日葬は非常に有効な選択肢となります。

  • 宿泊費の削減:一日で済むため、遠方からの参列者が宿泊する必要がなく、宿泊費の負担がかかりません。
  • 仕事の調整がしやすい:通夜がないため、仕事が忙しくまとまった休みを取れない人でも参列しやすくなります。

 

一日葬は、費用を抑えつつ、遺族や参列者の負担を軽減し、故人との最後の時間を大切にすることができる形式の葬儀です。
これらのメリットから、多くの人々が一日葬を選ぶ理由となっています。

一日葬のデメリット

一日葬は、通夜を行わずに葬儀・告別式・火葬を一日で済ませる形式の葬儀です。この形式には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。

1. 別れの時間が短い

一日で全ての行事を行うため、ゆっくりとお別れする時間が短くなります。

  • 時間の制約: 一日葬は、葬儀と火葬が一日で完結するため、故人との別れをゆっくりと過ごす時間が限られてしまいます。特に、故人と深い関係にあった遺族にとっては、限られた時間の中で気持ちを整理し、別れを告げることは容易ではありません。

近年では、一日葬でも、故人との別れをゆっくりと過ごす時間を確保できるプランも提供されています。例えば、葬儀の時間を延長したり、故人との思い出を共有する時間を設けたりするなど、故人との別れを大切にしたい遺族のニーズに対応したプランも増えています。

2. 参列者が限られる

一日葬は一日で全てを行うため、参列者の予定が合わず、参列できない人が出る可能性があります。

  • お通夜がない:お通夜は告別式に出られない方が参列する機会となりますが、一日葬ではその機会がなくなります。そのため、お別れをしたい人が参列できなくなることもあります。
  • 平日に行われることが多い:一日葬は平日に行われることが多く、仕事や学校のある方は出席が難しくなる場合があります。

3. 宗教者の理解が必要

一日葬は比較的新しい形式であり、全ての宗教者が受け入れているわけではありません。

  • 菩提寺の許可が必要:仏教の伝統を重視する菩提寺では、一日葬を許可しない場合があります。特に、通夜を重視する宗派では、事前に相談して理解を得ることが重要です。

4. 参列者への対応が必要

参列者が限られることで、後日対応が必要になることがあります。

  • 後日の対応:参列できなかった方が「お線香だけでもあげたい」と希望する場合、その対応が必要になります。特に仕事の都合で参列できなかった方への対応が発生する可能性があります。
特に、遠方からの参列者や仕事の関係で時間が取れない方の場合は、参加が難しいケースも考えられます。一日葬を選択する場合は、事前に参列者に連絡し、日程や時間の調整を図ることが重要です。

 

一日葬は、費用を抑え、参列者や遺族の負担を軽減する点で魅力的な形式ですが、参列者が限られることや宗教者の理解が必要な点、会場費が高くなる可能性などのデメリットも存在します。これらの点を考慮し、事前にしっかりと打ち合わせを行い、理解を得た上で一日葬を選ぶことが大切です。

まとめ

一日葬は負担やコストを抑える一方で、時間的な制約や参列者の都合などに注意が必要です。事前にしっかりとした情報収集と計画が必要です。

一日葬は、葬儀の負担を軽減し、費用を抑えることができる有効な選択肢です。しかし、故人との別れをゆっくりと過ごす時間や、参列者の都合などを考慮する必要もあります。

一日葬を選択する際は、メリットとデメリットを理解した上で、自分にとって最適な方法かどうかを判断することが大切です。葬儀社に相談し、自分たちの状況に合った葬儀の形式を選ぶようにしましょう。