この記事では、葬儀・告別式にかかる時間の目安や、開始時間、終了時間について紹介します。事前にスケジュールを把握することで、当日スムーズに対応することができるようになりますので、是非参考にしてみてください。
葬儀・告別式にかかる時間
葬儀や告別式にかかる時間は、参列者の立場やその後のスケジュールにより異なります。一般参列者の場合、葬儀・告別式自体の所要時間は約30分〜1時間程度で、出棺までを含めると全体で1〜2時間が目安です。また、火葬や骨上げに参加する場合は、さらに2時間程度を要するため、合計で3〜4時間程度かかることが一般的です。
一方、喪主や遺族の方は、告別式後の火葬、初七日法要、精進落としといった行事にも参加するため、全体で5〜6時間ほどを見込んでおく必要があります。これらの法要や食事会を省略する場合は、所要時間は4〜5時間ほどに短縮されますが、準備や片付けの時間も考慮し、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
葬儀・告別式は短時間で終わることもありますが、火葬やその他の儀式を含めると1日がかりになることが多いので、喪主や遺族の方は時間に余裕を持って対応することが必要です。
一般的な葬儀・告別式の開始時間と終了時間
![開始時間](https://www.j-bicycleinfo.jp/wp-content/uploads/2024/10/開始時間.jpg)
葬儀や告別式の開始時間は、一般的に午前中に設定されることが多く、通常は10時〜11時の間に行われます。この時間帯に開始する理由は、火葬にかかる時間を考慮して、午前中に葬儀を終わらせ、その後の火葬や法要がスムーズに進行できるようにするためです。参列者は、開始時間の30分前、親族は1時間前を目安に会場に集合するのが一般的です。
告別式自体は約1時間ほどで終わることが多く、例えば10時に開始した場合、告別式の終了時間はおおよそ11時頃になります。その後、火葬場へ移動し、火葬と骨上げが終わるのが12時30分頃です。もし精進落としを行う場合は、昼食を伴う会食が続き、14時〜15時頃に解散するのが一般的な流れです。
ただし、火葬場の混雑や場所の遠さ、地域の慣習によっては、開始時間や終了時間が多少前後することもあります。冬場や繁忙期には火葬場の予約が取りづらく、スケジュール調整が難しいこともあるため、余裕を持った日程を組むことが大切です。
葬儀の進行時間は、規模や形式に応じて変わりますが、一般的には葬儀・告別式から火葬までの一連の流れが午前中から午後早めに終了することが多いです。
葬儀・告別式の流れ(開始時間が午前)
一般的に逝去後、湯灌の儀、納棺、お通夜の翌日に葬儀・告別式を執り行います。ここでは正午ごろに斎場を使用する仏式の葬儀・告別式のタイムスケジュールの例を紹介します。
直葬の場合は、通夜や告別式が省略され火葬、骨上げ・収骨が行われます。
葬儀・告別式のタイムスケジュール
時間 | 内容 |
---|---|
9時 | 遺族・親族集合 |
9時30分 | 受付開始 |
10時~11時 | 葬儀・告別式 |
11時 | 出棺 |
11時30分 | 火葬 |
13時 | 骨上げ・収骨 |
14時 | 初七日法要 精進落とし |
9時〜|遺族・親族集合
午前10時から葬儀・告別式が始まる場合、その1時間前ぐらいには遺族・親族が斎場に集合します。この間に、喪主は僧侶に挨拶を行い、遺族や親族は斎場スタッフと当日の打合せを行います。
9時30分|受付開始
葬儀・告別式が始まる30分前から参列者の受付を開始します。喪主はこの間、参列者へ挨拶をしたりします。
参列者は会場に到着したら、まず受付係にお悔やみの挨拶を行い、香典を渡して芳名帳に名前や住所を記載します。その後、遺族や親族、斎場スタッフなどから席に誘導されるのが一般的な流れです。
10時〜|葬儀・告別式
葬儀・告別式の所要時間は40分〜1時間程度です。式は僧侶による読経から始まり、続いて弔電の紹介、参列者の焼香、そして喪主からの挨拶が行われます。告別式が終わるのは10時40分〜11時頃です。
11時〜|出棺
葬儀・告別式のあとは、遺族や親族で出棺の儀を行います。喪主、遺族、親族の順で故人が眠る棺にお別れの花を入れたり、お顔を見納めたりなど、最後のお別れを行います。喪主は参列者に向けて喪主挨拶を行い、その後、遺族や親族で棺を運び、寝台車に乗せて出棺します。
火葬は近親者のみで行う場合が多いため、他の参列者とは出棺をもって解散するケースがほとんどです。
11時30分|火葬
火葬にかかる時間は1〜2時間前後です。遺族や親族は火葬炉の前で焼香をし、その間、親族や参列者は控室で待機します。
13時|骨上げ・収骨
「骨上げ(収骨)」は、火葬後に遺骨を骨壷へ納める、日本独自の儀式です。一般的には二人一組で、長さの異なる竹箸や木製の箸を使い、一つの遺骨を同時に拾い上げて骨壷に収めていきます。この箸を使う理由は、「この世からあの世への橋渡し」という象徴的な意味が込められています。
骨上げは、喪主や遺族から始まり、親族や友人といった関係性の深い順に行うのが通例です。儀式の流れとしては、まず足の骨から始めて、徐々に上へと進み、最後に喉仏を収めて終了します。この作業の所要時間は30分~1時間ほどです
14時|初七日法要・精進落とし
骨上げ・収骨が終わったあとに故人を供養するための「初七日法要」や参列者をねぎらう「精進落とし」が行われることがあります。
まず、初七日法要は本来、亡くなってから七日目に行うものですが、近年では葬儀当日に繰り上げて行うケースが増えています。この法要の所要時間は約30分で、遺族や親族が集まり、故人の冥福を祈ります。
次に、「精進落とし」は、僧侶や葬儀に参列してくれた方々への感謝を込めた会食です。必須ではなく、最近では行わない家庭も増えている一方で、行う場合は火葬後に30分~1時間ほどの会食が一般的です。場合によっては、火葬を待つ控え室で簡素な料理を提供するケースもあります。
一般的な仏式を例にタイムスケジュールを紹介いたしました。いくつかの式次第を短縮する場合や火葬場の空き状況によって時間が前後する場合があり、それによってタイムスケジュールは変更になります。
葬儀・告別式を午後から行う場合の開始時間
通常、葬儀や告別式は午前中に行われることが多いですが、必ずしも午前に限られるわけではありません。会場や火葬場の予約状況によっては、午後からの開始が必要になることもあります。
このような場合、解散が遅くならないように、午後1時~2時ごろに開始するのが一般的です。遅い時間に開始すると、全体の進行が長引いてしまうため、早めの時間設定が推奨されます。
午後からの葬儀に特に問題はなく、地域によっては午前中に火葬を前もって行い、午後に行うことが普通となっているケースもあります。特に、東京23区など火葬場の予約が取りにくい地域では、午後から葬儀が行われることも少なくありません。
宗教や宗派別の葬儀の流れ
宗教や宗派により、葬儀の流れに違いがあります。ここではそれぞれの違いについてまとめます。
仏教
仏教の場合、葬儀当日は僧侶の読経と法話が行われます。浄土真宗や曹洞宗等、異なる宗派によって読経する経典は異なり唱える念仏も異なってきます。また、焼香のやり方・回数も宗派によって違います。
神式(神道)
神式(神道)では、葬儀は故人の霊魂を神として祀るための儀式であり、神葬祭と呼ばれます。仏教の葬儀とは異なり、焼香の代わりに玉串奉奠を行います。
神式と仏式の葬儀にはいくつかの異なる点があります。まず、神道においては神主が「祭詞」を行いますが、仏教では「読経」が行われます。また、神式では香典袋の表書きを「御玉串料」とするのが一般的で、数珠は使用しません。
キリスト教
キリスト教の場合は主にカトリックとプロテスタントに分かれ、それぞれに特徴があります。教会でカトリックは神父が、プロテスタントでは牧師が聖書の朗読や説教が行われます。聖歌あるいは讃美歌の合唱、参列者による献花などがあります。
参列者が知っておきたいお葬式の時間とマナー
![考える男性](https://www.j-bicycleinfo.jp/wp-content/uploads/2024/06/考える男性-e1718331599250.jpg)
お葬式(葬儀・告別式)に参列する際に、どのくらいの時間に行けば良いか迷う方は少なくないでしょう。ここでは参列者が知っておきたいポイントを紹介します。
葬儀・告別式での参列者の受付時間
葬儀や告別式に参列する際は、受付時間に余裕を持って到着することが大切です。一般的に、参列者の受付は開始時間の30分前から始まるのが通例です。受付では、香典を差し出したり、遺族にお悔やみの挨拶をしたりと、いくつかの準備が必要なため、早めに行動することがマナーとされています。
理想的な到着時間としては、葬儀開始の30分~10分前までに会場に着いておくと良いでしょう。万が一、受付がまだ始まっていない場合でも、多くの会場ではロビーが開放されているため、待つ場所には困りません。また、遠方から参列する場合や、渋滞など予期せぬ事態に備えて、時間に余裕を持って移動することをお勧めします。
受付時の注意点として、参列者が多い場合は受付に時間がかかることもあるため、スムーズに進行できるように香典や挨拶の準備をしておくと良いでしょう。式が始まる10分前には席に着けるよう、ゆとりを持って行動しましょう。
参列できない場合の対応
やむを得ない事情で葬儀や告別式に参列できない場合でも、適切な対応を取ることで遺族への弔意を伝えることができます。まず、参列できないことが分かった時点で、事前に遺族に連絡を入れましょう。連絡手段は、電話やメールなど、失礼のない方法で行い、故人への哀悼の意と遺族への励ましの言葉を添えるのが良いでしょう。
参列できない場合の対応としては、以下の方法が一般的です。
1.代理人を立てる
参列できない場合、代理人を立てて代わりに葬儀に出席してもらうことができます。代理人が参列する場合は、香典や供花を託すこともできます。
2.弔電を打つ
弔電は、故人への哀悼の意を伝える正式な方法です。参列できない理由とともに、故人への思いを簡潔にしっかりと伝えましょう。
3.後日弔問に伺う
参列できなかった場合、後日遺族の自宅を訪問し、弔意を伝えることができます。葬儀後すぐに訪問するのではなく、三日後以降や四十九日までの間に伺うのが一般的です。訪問前に遺族に連絡を入れて、タイミングを確認することも大切です。
4.後日、香典やお供えの品を送る
香典やお供え物を郵送する方法もあります。この場合、香典を不祝儀袋に包み、郵便書留で送付するようにしましょう。また、同封する挨拶状には、参列できなかったことへのお詫びや哀悼の意を記すようにしましょう。
まとめ
この記事では、葬儀・告別式にかかる時間や一般的な開始・終了時間、さらにその流れについて解説しました。通常、葬儀・告別式は午前中に行われることが多いですが、午後に開始するケースもあり、特に午後1時~2時頃のスタートが一般的です。
葬儀の進行には約1時間から1時間半ほどかかり、参列者は式の30分前には到着し、ゆとりを持った行動が求められます。また、やむを得ず参列できない場合は、事前に連絡し、香典やお供えを送るなどの対応がマナーです。時間に余裕を持って行動し、故人に対する敬意を大切にしましょう。